【(株)Spoonlabs Japan様「Vigloo」導入事例】圧倒的なヒット作を作りたい。nowhere filmとの協働で日本のショートドラマ市場を盛り上げる

【(株)Spoonlabs Japan様「Vigloo」導入事例】圧倒的なヒット作を作りたい。nowhere filmとの協働で日本のショートドラマ市場を盛り上げる
  • 最終更新日:2025/04/30
  • 公開日:2025/04/28

2024年にローンチされたグローバルプラットフォーム「Vigloo(ビグルー)」。ショートドラマ市場が世界的に注目を集めるなか、リリース当初から多言語対応を行うなど独自の展開を続けてきました。

そんなViglooが、日本市場の強力なパートナーとして信頼を寄せるショートドラマ制作会社がnowhere filmだといいます。

今回は、Viglooを運営する株式会社Spoonlabs Japanのコンテンツマネージャー・伊賀本智也様と、nowhere film代表・酒井大輝との対談から、協働の背景や具体的な制作プロセス、急拡大するショートドラマ市場の今後の展望を深掘ります。

7ヶ国語対応でショートドラマのグローバル展開に挑戦するVigloo

―はじめに、Vigloo様の事業内容を教えてください。

伊賀本様:弊社は韓国で2016年から「Spoon」というサービスを運営していて、日本や台湾などでも展開しています。その海外展開のノウハウを活かして、2024年7月にViglooを立ち上げました。動画に8ヶ国語の字幕をつけるなど、多国展開を前提にスタートしています。

―伊賀本様は、もともと映像制作のご経験があったのでしょうか。

伊賀本様: 映像制作は学生の頃から趣味でやっていました。大学卒業後は海外で働きたいと考えていたので、新卒でベトナムに行ったんです。そこで約7年間、日系の映像制作会社で主に日本企業向けの映像を制作していました。

コロナ禍をきっかけに帰国し、そのあとは映画やエンタメ系の仕事にも携わりました。今はViglooで日本市場のショートドラマ制作を担当しています。

―nowhere filmにショートドラマ制作を依頼したきっかけは?

酒井:伊賀本さんの前任の方が、弊社のプレスリリースを見て連絡をくれたのが最初のきっかけでした。打ち合わせで過去の実績や制作に携わっている仲間の話をして、「まずは一度やってみましょう」という流れでご依頼をいただきました。

柔軟な対応力で安定した制作体制を構築

―nowhere filmにはどのような印象をお持ちですか?

伊賀本様:弊社はローンチからまだ半年ほどしか経っておらず、常に情報がアップデートされています。そのような環境で、制作途中の方向転換にも柔軟に対応してくださるので助かっています。

例えば、企画段階で「中華圏向けに構成を変えたい」という大きな方向転換があった時も、こちらの意図を正しく汲み取り、短期間で構成を組み直して納期に間に合わせていただきました。他社ではイメージがずれて戻ってくることも多いですが、すぐに具体的な改善案を出してくれるところが本当にありがたいです。

酒井:私たちとしても、ご要望にしっかりと応えることは意識しています。ショートドラマは「5話目までにどう感情を動かすか」など、数字で面白さを組み立てることが必要です。そういう考え方が僕自身の思考にもマッチしていると思います。

―制作時、具体的に気をつけている点は?

酒井:まず監督と密にコミュニケーションを取ることが大切です。プロデューサーが流されると本来の意図とズレた作品になってしまうので、責任を持ってコントロールしています。

映像面だと、Viglooで配信している『愛は契約のあとで』という作品では冒頭に必ずSE(効果音)を入れることを意識しました。ショートドラマでは「間(ま)」のある状態からスタートすると視聴者が離脱しやすいので、最初の数秒で引きを作るようにしています。

伊賀本様:たしかにショートドラマでは耳に残るSEを過剰に入れる傾向があるかもしれません(笑)。ジャンル的にも、感動系・ホラー系より「不倫」や「大物がいじめられる系」などの過激な作品がトレンドになっています。

酒井:キャスティングでは、オーディションを行うこともありますし、過去の作品を見て声をかけることもあります。特に作品の世界観に合っているかが重要ですね。同作の主役2人も僕が最終判断しました。

伊賀本様:韓国の視聴者からも主役がイケメンだと好評で、これまでそういう反響はあまりなかったので新鮮でした。

ショートドラマ『愛は契約のあとで』

―その他、ショートドラマならではの制作のポイントはありますか?

伊賀本様:脚本で勝負する傾向が強いですね。タレントの知名度で引っ張るというよりは、内容の面白さで視聴者を引き込むスタイルが中心です。

酒井:そもそも中華系ドラマは日本と撮り方が全然違いますよね。日本だと「間(ま)」を大切にしたり、引きの絵で情景を見せたりしますが、中華系はとにかくテンポ重視で、顔とセリフだけで物語を進めていく。

伊賀本様:その点、nowhere filmさんの作品は短尺でもドラマとして成立するように、顔の見せ方やセリフのテンポなどを工夫されている印象があります。

長期的な制作で知見が得られるのが課金型ショートドラマの強み

―Vigloo様とnowhere filmが注力する課金型ショートドラマの強みは何でしょうか。

酒井: 自社メディアを持っている会社も増えてきましたが、課金型に注力しているところはまだ少ないですよね。TikTokで1、2話だけ配信するのと、30~100話をコンスタントに作り続けるのは、まったく別の筋肉が必要です。そこは自分たちが戦える部分だと思っています。

長期的に作品を制作することで「こういうのがウケるんだな」という知見が溜まっていく点も強みです。そういった気付きはViglooの作品づくりにもどんどん還元していきたいですね。

―視聴者層や課金ユーザーの傾向も制作に影響していますか?

伊賀本様:そうですね。 Viglooの視聴者層は10〜40代と幅広いですが、課金していただけるユーザー様は30〜40代が多い印象です。特に女性ユーザーの方が課金していただける傾向があります。

最近はこうした過去の視聴傾向や離脱率を踏まえて制作ジャンルを決めています。なるべく失敗を避けて、成功率を上げることを意識している段階です。

日本のショートドラマ市場はまだ立ち上がったばかりですが、今年からさらに多くのプラットフォームが登場して勝負の年になると感じています。

圧倒的なヒット作を一緒に作ってショートドラマ市場を盛り上げたい

―最後に、ショートドラマ制作に興味を持つ方に向けてメッセージをお願いします。

酒井:今の時代、「安い」「うまい」などの機能的な訴求だけではユーザーに響きづらくなっています。品質の良いものが当たり前になるなかで、情緒的な価値をどう伝えるかが重要です。

その点、ショートドラマは「おもしろいな」と思って見ていたら実はPRだったというように、自然にブランドを好きになってもらう手段として効果的だと思います。いきなり購買につなげるというよりは、認知拡大やファン獲得のために活用していただけたら嬉しいです。

伊賀本様:弊社としては、日本での圧倒的なヒット作をnowhere filmと一緒に作っていきたいと考えています。それが結果として、ショートドラマの認知度向上や市場の拡大につながるはずです。特に日本ではまだ課金型ショートドラマという概念自体が新しいので、そこを一緒に切り拓いていけるのは非常に心強いですね。

酒井:それは本当にうれしいですね。頑張ります。

伊賀本様:同じショートドラマプラットフォームの業界に対しても、今は競合というより「仲間」として市場を一緒に育てていく感覚が強いですね。横のつながりを大切にしながら、日本のショートドラマ市場を盛り上げていきたいと思っています。

―協働して市場全体を盛り上げていく姿勢は、とても素敵ですね。このたびはインタビューにご協力いただき、ありがとうございました。

nowhere filmはショートドラマ特化の制作プロダクションです。TikTokなどのSNS向け縦型動画をはじめ、30話以上のアプリ課金型や横型対応の動画など、映像の質とマーケティング視点を両立させた作品づくりを行っています。

  • 課金型ドラマ作品300話以上の制作実績あり
  • コメディ・恋愛・ホラーなど多彩なジャンルに対応
  • SNS・ショートドラマアプリなど配信先に応じた制作・企画が可能

「ショートドラマ制作を検討している」「自社に合った作品や配信方法が知りたい」という方は、ぜひ以下のボタンよりお気軽にお問い合わせください。

Profile Image

酒井 大輝|nowhere film代表

ショートドラマ制作会社 nowhere film 代表。広告・エンタメ領域で多数の映像コンテンツを手がけ、企業の映像戦略やショートドラマ制作を支援。大手企業やスタートアップのブランディングに携わり、映像を活用したマーケティングを得意とする。シーシャバーやワインバーなど、場づくり事業も展開。