「みんなが笑顔になれる場を作りたい」── nowhere film プロダクションマネージャーが語る、ショートドラマ制作の舞台裏

「みんなが笑顔になれる場を作りたい」── nowhere film プロダクションマネージャーが語る、ショートドラマ制作の舞台裏
  • 最終更新日:2025/06/02
  • 公開日:2025/06/02
85話の大型プロジェクトの制作準備から現場管理まで。縁の下の力持ちが見つけた、仕事を「楽しむ」という生き方

PMの仕事って、一体何をするの?

──まず、普段のお仕事について聞かせてください。

朝9時に起きてメールチェックして、10時の定例ミーティングが終わったら基本カフェで仕事しています。20時くらいまで外や家で仕事してることが多いですね。

──カフェで仕事、いいですね!具体的には何をされているんですか?

企画立案から撮影準備まで、本当に細かいことを全部調整するんです。ロケ地探し、キャスト・スタッフのスケジュール管理、香盤表の作成、天候を考慮した予備日設定…。5手先くらいまで考えて全てを組み立てる感じですね。

脚本家との連携から始まって、撮影チームのアサイン、ロケーション手配、美術・小道具の準備、衣装整理、撮影許可の取得…あげたらキリがないです(笑)。そして撮影当日は現場全体のマネジメントを担当します。

──現場ではどんなことを?

「コーヒーある?」「龍角散ある?」なんてことまで聞かれるんです(笑)。みんなのお世話係・何でも屋さんみたいな感じで、バタバタしてると「そんなことまで知るか!!」ってなることも。お母さんみたいですね(笑)

地味だけど、実は一番重要?

──今までのお話を聞くとPMのお仕事って大変なことも多そうですが…どう感じていますか?

正直言うと、とにかく地味!!!!(笑)全くもって日の目を浴びないので、一番先頭で目立ちたい人には向いていないお仕事かもしれないです。でも、現場で何か起こった時に一番頼りにされるポジションでもあるんです。みんなが困った時にまず私に相談しようって思ってもらえるのは、実はすごく嬉しいことで。

──なるほど。それがやりがいにも繋がりそうですね。

そうですね。一番重要な事を任されていると思いながら仕事をしています。監督やプロデューサー、演者がどれほど素晴らしくても、スムーズに進行できなければそれらを引き出すことができません。みんなにとって「何かあったらまず一番に頼っちゃう人」であれることは誇りでもあり、うれしくもあります。

全てがピッタリとハマって撮影が順調に進んだ時の達成感はすごいですよ!撮影の順調さ=現場の雰囲気に直結するので、現場全体の雰囲気が良いと、そういう場の土台を作れた気がして嬉しい。制作スタッフはじめ、みんながのびのび楽しそうにやっているのを見た時が一番嬉しいかもしれません。

ショートドラマならではの面白さって?

──ショートドラマの制作って、一般的なドラマの制作と違うんですか?

スピード感がすごいんです!普通なら数ヶ月かけて撮影するようなドラマを1週間で撮っちゃう。常に新しいことをやってて、最新作がどんどん出来上がってくる感覚です。

──短期間だと大変そうですが…

むしろそれが面白くて!1週間毎日12時間とか一緒に過ごしてると、スタッフも演者も家族みたいになってきて、最終日は終わるのが悲しくなるんです。これは1day撮影の広告系映像現場ではあまりないと思います。

あと、限られた予算でなんとかしなきゃいけないから「なんとかする力」がグーンと伸びる。フードスタイリストも車両部も美術さんも、時にはエキストラまでやります(笑)。

──具体的にはどんなことを?

こないだまで腹筋が割れてる人を探してたかと思うと、その次の日には真冬にプールに入る方法を考えてたり(笑)。本当に色んなことが経験できるので、他にこんな仕事ないのでは?と思います。

印象に残ったプロジェクトは?

──最近手がけた中で、特に印象深かった案件はありますか?

Reel Short作品「冷酷御曹司の愛妻計画」ですね。過去最高の85話、演者40人、撮影日数10日間、さらに初の海外代理店・海外クライアント案件で、全部が初めての挑戦でした。

──それはハードそうですね…

アメリカ版の完全再現という難しいオーダーで、最初は絶対無理!って思いました(笑)。英語脚本の翻訳から始まり、プロップの一つ一つまで完全再現を求められて。でも一個ずつ向き合って、無事撮影を実施でき、スケジュール通りに終了できたことは大きな自信になっています。

そしてこのプリプロを制作部2人でやれる会社は他にないと思う!
一緒に制作部を進めてくれているPM 伊藤花の記事はこちら↓

nowhere filmってどんな会社?

──チームの雰囲気はいかがですか?

ハッピーマインド、自責主義、なんとかする力がみんなの共通点ですね。仕事とプライベートの境目がない人間の集まりで、仕事を含めて今後の自分を形成し「楽しむ」手段にしてるんです。

やりたいこと、好きなことを自由に発信して、それをいかにビジネスに繋げて楽しんでやれるか、新しい構想をし続けられるか、そんなことを考えて実行している会社です。

──PMとして見ていて、「この会社らしいな」と感じることはありますか?

どんなハードな現場もみんなまず楽しんでやってるところ!基本みんなポジティブがすごいんです。PMは「もし雨が降ったら?」「ロケ地の予約が空いてなかったら?」など色んな場面を想定するので、ある意味一番ネガティブ(現実主義)な人が向いてると思うんです。そういった意味で、みんなめっちゃポジティブ(笑)。

──入社前後でギャップはありましたか?

いい意味で何にもないです!

これからやりたいこと

──今後はどんな挑戦をしたいですか?

場づくりにより深く関わりたいんです。撮影現場という”みんなが集まる場”を計画立てるポジションは、ある意味場づくりに通ずるところがあるのかもしれません。みんなが「めっちゃ楽しかったね」って笑って共有できる出来事・時間を生めるってすごいことだと思う。

「人が出会い、何かが生まれる時間を作る」ことは、形は変われど今後もやりたいです。

一緒に働きたい人

──どんな仲間と働きたいですか?

笑顔が多い人、ポジティブな人、責任感のある人、自分ごとで考えられる人ですね。

──最後に、求職者の方にメッセージをお願いします。

制作現場はハードな場面も多々ありますが、この会社は「ただの仕事」という枠組みを超えて、それ以上に得るものや楽しさがあります。私自身、仕事自体に対する考えや姿勢が変わりました。

プロが集結して一個のものづくりをする、新しいものを世に生み出す楽しさをぜひ一緒に体感し、仲間になっていけたら嬉しいです!

nowhere filmでは現在、一緒にショートドラマ制作に取り組む仲間を募集しています。
詳細は採用ページをご確認ください。

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酒井 大輝|nowhere film代表

ショートドラマ制作会社 nowhere film 代表。広告・エンタメ領域で多数の映像コンテンツを手がけ、企業の映像戦略やショートドラマ制作を支援。大手企業やスタートアップのブランディングに携わり、映像を活用したマーケティングを得意とする。シーシャバーやワインバーなど、場づくり事業も展開。

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