ショートドラマとは?人気の理由や企業の成功事例を徹底解説 

ショートドラマとは?人気の理由や企業の成功事例を徹底解説 
  • 最終更新日:2025/05/02
  • 公開日:2025/02/25

近年、SNSや動画プラットフォームで「ショートドラマ」という新たなコンテンツが注目を集めています。短い時間で物語を展開し、視聴者の心をつかむショートドラマは、エンタメ業界だけでなく企業のマーケティング施策としても活用されています。

しかし、「ショート動画と何が違うの?」「企業のPRに本当に効果があるの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

そこで、本記事ではショートドラマの定義や一般的なショート動画との違い、企業の成功事例を交えながら、その魅力を徹底解説します。ショートドラマ制作のポイントや注意点も解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

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ショートドラマとは

ショートドラマとは、1話1〜3分程度の短い尺で完結するドラマ形式のコンテンツです。ここでは、ショートドラマの定義と特徴に加え、ショートドラマと一般的なショート動画の違いを詳しく解説します。

ショートドラマの定義と特徴

ショートドラマは、1話1〜3分程度で構成される、ストーリー性のある動画コンテンツです。単なる情報発信とは異なり、視聴者の感情に訴える物語を展開することで、高い没入感を生み出します

ショートドラマの特徴は、短い時間で起承転結を繰り広げ、飽きさせない展開にあります。また、コンテンツのエンタメ性が強く、視聴者の共感を生みやすいため、TikTok・YouTube ショート・Instagramリールなど、SNSのコメントやシェアによる拡散が期待できる点も強みです。

最近では、「BUMP」や「Vigloo」などのショートドラマに特化したプラットフォームも登場し、市場の成長を後押ししています。こうした特徴から、ショートドラマは、視聴者との強いエンゲージメントを生む新たな表現手法として注目されています。

ショートドラマと一般的なショート動画の違い

ショートドラマと一般的なショート動画の大きな違いは、ストーリー性の有無です。

ショートドラマは物語を軸に展開されるため、記憶に残りやすく、エンゲージメント率が高い傾向があります。また、視聴者の共感を得ることで、自然に拡散されやすい点もポイントです。

一方で、一般的なショート動画は情報提供やプロモーションが主な目的であり、短時間で明確な情報を伝えることに重点を置いています。

以下の表に、ショートドラマと一般的なショート動画の違いをまとめました。

ショートドラマ一般的なショート動画
主な目的感情に訴え、ストーリーを伝える情報提供やプロモーション
特徴視聴者の記憶に残りやすく、共感を生みやすい短時間でメッセージを端的に伝える

ショートドラマが持つストーリーの力は、ブランドメッセージを自然に伝えるうえで大きな強みになるでしょう。

ショートドラマが注目されている理由

ショートドラマが注目されている理由は、特に若い世代のユーザーを中心に、従来の広告が受け入れられにくくなっているためです。

例えば、アメリカで人気のSNSであるSnapchatでは、約70%のユーザーが最後まで広告を視聴せずに3秒でスキップしている(※1)というデータもあります。ユーザーは興味のないコンテンツを即座に飛ばすため、従来のプロモーション手法では十分な効果を得にくくなっているのが現状です。

一方、ショートドラマはプロダクトプレイスメント(PRしたい商品・サービスをストーリーに溶け込ませる手法)によって、広告色を抑えながらブランドの魅力を自然に伝えられるため、視聴維持率が高い傾向があります。

実際に、ある調査ではZ世代の約86%がショートドラマ広告をポジティブに受け取っている(※2)と回答しています。

ユーザーが抵抗を感じる広告よりも、共感できるストーリーのほうが心をつかみやすいため、ショートドラマの人気は今後も高まるでしょう。

※1 出典:DIGIDAY[日本版]|再生開始から3秒で、7割がスキップ? 「動画広告」の課題を浮き彫りにした、Snapchatの事例
※2 出典:株式会社N.D.Promotionのプレスリリース|Z世代の83.7%がTikTokショートドラマきっかけで商品・ブランドを認知したことがあると回答!〜Z総研トレンド通信vol.23『TikTokショートドラマ編』〜

ショートドラマ市場の将来性と視聴トレンド

ショートドラマ市場は急成長を続けており、国内外で注目を集めています。ここでは、海外と日本のショートドラマの市場規模と視聴傾向を詳しく解説します。

海外と日本のショートドラマ市場規模

近年、ショートドラマ市場は世界的に急成長しており、特に中国では2024年時点で約1兆1,000億円規模に達しています。


市場の拡大とともに、ショートドラマ専門のプラットフォームも続々と登場。中国版TikTokの「Douyin(抖音)」でも、ショートドラマが主要コンテンツの1つとなっており、多くの視聴者を獲得しています。

アメリカ市場では、ショートドラマ配信アプリ「ReelShort」や「DramaBox」などの1ダウンロードあたりの収益は、他の市場の6倍に達している(※1)というデータもあります。

一方、日本でもショートドラマ市場は活発化。国内向けプラットフォームとして急成長中のBUMPは総ダウンロード数が180万回(※2)を突破するなど、ユーザーが増加しています。(2024年12月末現在)

こうしたプラットフォームの拡大によって、ショートドラマの市場規模は国内外ともに今後さらに拡大することが予想されます。

※1 出典:Sensor Towerのプレスリリース|[レポート]ショートドラマアプリの海外市場進出に関するインサイト
※2 出典:emole株式会社のプレスリリース|年間の活動で最も優秀なクリエイターを讃え、表彰するコンテスト「LINE VOOM Creator Contest 2025」のShort Drama部門で「BUMPドラマ」がノミネート

ショートドラマの視聴傾向

ショートドラマは、10代、20代を中心に人気を誇っています。TikTokの利用率を見ると、10代は男性45.7%、女性64.1%、20代では男性28.4%、女性38.9%となっており、利用率1割程度の40~70代と比べて高く、若年層が主なユーザーであることが分かります。(※)

また、近年はタイパ(タイムパフォーマンス)を重視する消費スタイルが拡大し、短時間で価値のある情報を得たいというニーズが高まっています。

chocoZAP(チョコザップ)やタイミーなどの「スキマ時間活用型サービス」のように、タイパを重視するZ世代と親和性が高いことが、ショートドラマの普及を後押ししているといえるでしょう。

※出典:NTTドコモ モバイル社会研究所|【サービス】10代女性6割超がTikTok利用:10~20代で約3割が1日10回以上利用(2024年12月23日)

企業がショートドラマを活用するメリット

ショートドラマは、広告感を抑えながらブランドメッセージを伝えられるため、多くの企業が活用しています。ここからは、企業がショートドラマを活用するメリットを解説します。

低コスト・短納期で制作できる

ショートドラマは、テレビCMよりもはるかに低コスト・短納期で制作できます。そのため、企業のマーケティング戦略において魅力的な手法の1つとなっています。

具体的には、テレビCMの10分の1から100分の1程度の費用で制作が可能な場合もあります。限られた予算でもコンテンツを発信できる点が強みです。

また、制作期間は1ヶ月~3ヶ月程度と、短期間のキャンペーンに対応できる柔軟性もショートドラマ制作の魅力です。

自然な拡散が期待できる

広告としてではなく、エンタメコンテンツとして自然にシェアされることも、ショートドラマの大きな強みです。


特にTikTokは、フォロワー数が少なくてもユーザーの興味関心と一致していれば「おすすめ」フィードに表示されやすいため、バズる可能性が高くなります。


また、ハッシュタグの活用や視聴維持率を高めるストーリー構成を取り入れることで、より多くの視聴者に届く可能性が高まります。

共感を生みやすい

ショートドラマは日常に密接したストーリーが多いため、視聴者の共感を得やすい点もメリットです。ストーリー性のあるコンテンツは視聴者が感情移入しやすく、そのなかで自然に訴求される商品やサービスへの関心を高めやすい点が魅力です。

また、ショートドラマは広告感が薄いため、視聴者に受け入れられやすい傾向があります。直接的な宣伝ではなく、ストーリーを通じてブランドのメッセージを伝えることで、好意的な印象を持たれやすくなるでしょう。

若年層にリーチできる

ショートドラマは、SNSの利用率が高い若年層に強くリーチできます。特に、TikTokやYouTube ショートなどの動画プラットフォームは若年層が主な視聴者層となっており、親和性が高いといえます。


ショートドラマは、企業が若年層との接点を持ち、将来的な顧客獲得につなげるための有効な手段となるでしょう。

企業がショートドラマを活用した成功事例

ここでは、企業がショートドラマを活用した成功事例を紹介します。ショートドラマがブランドの認知向上やエンゲージメント強化にどのように活用できるのかを知り、自社のマーケティング施策に活かしましょう。

アルカディアの結婚式ショートドラマ

結婚式場やレストランの運営を手がける株式会社アルカディアは、結婚式の魅力をショートドラマ形式で伝えることで視聴者の共感を得ました。

このショートドラマは、公開後わずか3週間で3本の動画の総再生回数が500万回(※)を突破。作品内では同社のコンセプトや式場の様子が丁寧に描写されており、ショートドラマを通じて自社の魅力を自然にPRすることに成功しています。

※出典:ウェブ電通報|100万回超えは当たり前?“狙ってバズれる”縦型ショートドラマの実力とは

日本航空の旅行ショートドラマ

日本航空株式会社(JAL)は、ショートドラマクリエイター集団のごっこ倶楽部とデジタルマーケティング企業のセプテーニと協力し、沖縄の離島・久米島の魅力を伝えるショートドラマを制作。2024年1月に前・後編で公開され、総再生回数は1ヶ月で1,000万回を超える大きな反響を呼びました。(※1)

このショートドラマは、JAL久米島路線の予約数が伸び悩んでいるという課題を元に、久米島の魅力をアピールする目的で制作されました。

ショートドラマと連動したプレゼントキャンペーンでは、その他の地方路線キャンペーンと比較して応募者数が2倍に増加。さらに、配信前後で久米島行き航空券の予約数が270%以上増加するなど、高いPR効果を発揮しました。(※2)


※1 出典:ウェブ電通報|JALはなぜ縦型ショートドラマで成果を出せたのか? 1000万回再生の裏側
※2 出典:セプテーニ・ホールディングス|【公開1ヶ月で総再生数が1000万回を突破、航空券の予約数は270%以上増加】 セプテーニ、ごっこ倶楽部と共同で、 日本航空(JAL)のPR TikTokショートドラマを制作

バンダイの「#ガシャ恋」シリーズ

株式会社バンダイは、ガシャポン®をテーマにしたショートドラマ「#ガシャ恋」シリーズを展開し、大きな話題に。全6話を公式TikTok・X(旧Twitter)・Instagram・YouTubeチャンネルなどで順次公開し、各プラットフォームで多くの視聴者を獲得しました。

このシリーズでは、ガシャポン®の魅力をストーリーに自然に織り込むことで、PR色を抑えつつ、視聴者に興味を持たせることに成功。結果として、総再生回数は約450万回(※)を突破し、企業の認知度向上とブランドの好感度アップに貢献しました。

※出典:株式会社1LDKのプレスリリース|1LDK、NUTS FILMと共に縦型ショート映像制作スタジオ「6FILM」(ロクフィルム)を始動

ショートドラマ制作の成功ポイント

ショートドラマ制作を成功させるためには、視聴者の関心を引きつける構成やプラットフォームのアルゴリズムを理解した戦略が必要です。ここでは、バズるショートドラマを制作するための重要なポイントを解説します。

バズるショートドラマの構成とストーリーを設計する

ショートドラマの成功には、「ツカミ→展開→オチ」の3段階が重要です。

ツカミ・冒頭3秒で視聴者を引き込むフックを作る
・衝撃的なシーン・感情的な引き・笑いを取り入れる
展開・テンポ良くストーリーを進め、視聴者の関心を維持する
・無駄なシーンを削り、スピーディーな展開を意識する
オチ・強い印象を残す終わり方で、コメントやシェアを促す
・クリフハンガー(続きが気になる終わり方)の要素を入れるのも効果的

また、「共感」「泣ける」「考察」などの要素を取り入れることで、視聴者の感情を動かし、拡散されやすいドラマを作ることができるでしょう。

アルゴリズムを理解し、視聴維持率を高める

TikTokやYouTube ショートでは、視聴維持率の高さが動画のリーチ拡大につながります。そのため、以下のポイントを意識することが重要です。

  • ループ再生を意識したエンディング設計:終わり方を工夫し、最初から見直したくなるようにする
  • セリフなしでも理解できる映像表現:字幕や視覚的なストーリーテリングを活用する
  • テンポの良いシーンの切り替え:2〜5秒ごとに場面転換し、視聴者を飽きさせない


特に、音声なしでも内容が伝わる映像づくりを意識すると、視聴環境を問わず多くのユーザーに届きやすくなります。

視聴者のエンゲージメントを向上させる

エンゲージメントを高めるためには、視聴者が自然と反応したくなる以下のような仕掛けを取り入れることが重要です。

  • 視聴者に問いかける演出:「この結末、どう思う?」「あなたならどうする?」といった疑問を投げかけ、考察する余地を残す
  • ツッコミどころを作る:予想外の展開や、あえて矛盾点を残すことで、視聴者が「これはどういうこと?」とコメントするきっかけを生み出す
  • インタラクティブ(双方向)体験:視聴者の選択によって物語の展開が変わる「インタラクティブドラマ」の形式を採用することで、積極的な参加を促す


こうした工夫を取り入れることで、コメントやシェアの数が増えて動画の拡散力が強まり、より多くの視聴者にリーチできるでしょう。

企業がショートドラマを制作する際の注意点

ショートドラマをマーケティングに活用したい企業にとって、ただ動画を制作・投稿するだけでは十分ではありません。効果を最大限に引き出すためには、KPI設定やプラットフォーム戦略を明確にし、視聴者の関心を惹きつける工夫が必要です。

ここでは、企業がショートドラマを制作する際の注意点を解説します。

KPI設定と効果測定を行う

企業がショートドラマを活用する際は、目的に応じた適切なKPI(重要業績評価指標)を設定し、効果を測定することが不可欠です。

目的KPI
ブランドの認知向上・インプレッション数を測定し、動画がどれだけの視聴者にリーチしたかを把握する
・フォロワー数の増加も指標として活用し、ブランドの認知拡大への影響を確認する
エンゲージメント強化・視聴者の反応を示す「いいね」や「コメント」、シェアの数を分析
・コンテンツがどのくらい視聴者の関心を引き、拡散されているかを確認する
コンバージョン・動画内のCTA(Call To Action)のクリック率やサイト訪問数、購入・登録などの達成状況を測定
・実際の成果(コンバージョン)につながったかを検証する

このように目的に合った適切なKPIを設定し、定期的に分析することで、ショートドラマのマーケティング効果を最大化できるでしょう。

プラットフォームに合わせた戦略を立てる

ショートドラマを活用するためには、プラットフォームの特徴を理解し、最適な戦略を立てることが大切です。主なプラットフォームの特徴と戦略は、以下のとおりです。

プラットフォーム特徴戦略
TikTok拡散力が高く、短尺・縦型動画が主流・オーガニックの拡散を狙い、テンポの速い展開を意識
・人気のハッシュタグを活用
・インフルエンサーとのコラボレーション
YouTube ショート長期的なアーカイブ再生が可能・ショート動画とロング動画を組み合わせてシリーズ化
・タイトルや説明欄にキーワードを入れるなどのSEO対策を行い、検索流入を増やす
BUMP課金や企業タイアップによる収益化が可能・課金型コンテンツの導入やブランドコラボを実施
・広告要素を自然に組み込んだストーリー展開でマーケティング効果を高める

このようにプラットフォームごとの特徴を理解し、視聴者の目に触れる機会を増やすことがショートドラマ制作の成功のカギとなります。

ショートドラマを活用してマーケティング効果を高めよう

視聴者が広告を避ける傾向が強まるなか、ショートドラマは「広告を見ない時代」に適応する新たなPR手法として注目されています。企業のブランドストーリーを伝える手法として、ショートドラマは今後ますます重要な役割を担うでしょう。

ショートドラマのマーケティング効果を高めるには、視聴者の心理を考慮した戦略とデータ活用が不可欠です。

nowhere filmはショートドラマ特化の制作プロダクションです。TikTokなどのSNS向け縦型動画をはじめ、30話以上のアプリ課金型や横型対応の動画など、映像の質とマーケティング視点を両立させた作品づくりを行っています。

  • 広告配信・アプリ配信 累計500話以上の制作実績
  • コメディ・恋愛・ホラーなど多彩なジャンルに対応
  • SNS・ショートドラマアプリなど配信先に応じた制作・企画が可能

「ショートドラマやnowhere filmについて知りたい」という方は、ぜひ以下のボタンより資料を無料ダウンロードしてご覧ください。

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酒井 大輝|nowhere film代表

ショートドラマ制作会社 nowhere film 代表。広告・エンタメ領域で多数の映像コンテンツを手がけ、企業の映像戦略やショートドラマ制作を支援。大手企業やスタートアップのブランディングに携わり、映像を活用したマーケティングを得意とする。シーシャバーやワインバーなど、場づくり事業も展開。

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