- ショートドラマ制作
縦型ショートドラマ制作費の相場は?実績の多い制作会社8選も紹介

- 最終更新日:2025/04/23
- 公開日:2025/02/24
ショートドラマの制作費は、要件によって数十万円~千数百万円と幅があります。依頼内容や制作プロセスにより金額が大きく変わるため、具体的な料金が分からず悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、縦型ショートドラマ制作にかかる費用の相場を分かりやすく解説します。実績が多いショートドラマ制作会社もご紹介するので、ショートドラマ制作の費用感を把握したい方は、ぜひご覧ください。
目次
ショートドドラマとは
ショートドラマとは、スマホでの視聴に最適化された縦型の動画です。タイムパフォーマンスを重視するZ世代を中心に支持を集め、企業のプロモーションや課金型コンテンツとして人気が広がっています。今後も市場規模は拡大していくと見られ、ショートドラマ専用のプラットフォームも増加中です。
はじめに、ショートドラマの特徴や人気の理由を見ていきましょう。
ショートドラマは縦型の短尺ストーリー動画
ショートドラマは、1話あたり1~3分の短い尺で構成されています。そのなかでも、ショートドラマのタイプは主に2つに分けられます。
1つ目は、TikTokやYouTube ショート、Instagramのリールなど、既存SNSでの配信です。2つ目は、「BUMP」や「Vigloo」などをはじめとするショートドラマに特化したプラットフォームでの配信です。どちらも学園物や恋愛物など、さまざまなジャンルの作品が投稿されています。
“タイパ”重視のZ世代を中心に人気
特にZ世代と呼ばれる若年層は、TikTokをはじめとするショート動画を日常的に視聴しており、ショートドラマでリーチしやすいと言われています。実際に、Z世代の83.7%(※)がTikTokショートドラマがきっかけで商品やサービス、ブランドを認知したことがあり、企業の一方的な宣伝ではないところが若い世代に受けています。
まとめると、下記のような理由から、ショートドラマは若い世代を中心に人気を集めています。
- スマホでどこでも気軽に視聴できる
- タイパ(タイムパフォーマンス)重視の世代に馴染みやすく、通勤や通学時間中にも視聴できる
- 映画やドラマのような感動・共感を得られる
ショートドラマの2つのビジネスモデル
ショートドラマには主に2つのビジネスモデルがあります。
- 企業のプロモーション
- 配信アプリ内での課金
ビジネスモデルによって、それぞれ動画の性質が異なります。特徴を押さえたうえで、自社にはどちらのビジネスモデルが合うかを検討しましょう。
1. 企業のプロモーション
ビジネスモデルの1つ目は、企業のプロモーションとしてのショートドラマです。企業のマーケティング戦略の1つとして活用され、ドラマをバズらせてユーザーとの接点を持つことを狙いとしています。
ショートドラマは企業のプロモーションでありながら、以下のような理由で日常的なSNSになじみやすいのが特徴です。
- 広告らしさが薄い
- オーガニック投稿でもターゲットにリーチできる
企業のプロモーションの例として、日本航空株式会社(JAL)の『旅する度』というショートドラマがあります。
JALの久米島路線の予約数の伸び悩み解消を狙ったプロモーションで、投稿から1ヶ月で再生数1,000万回(総再生数2本)を超えました。(※)
ストーリーの中心は、「カップルの旅行の楽しみ方のズレ」です。彼女は予定をたくさん詰め込むアクティブ派なのに対し、彼氏は休みの日だからこそゆっくりしたい派。若者の共感を誘うテーマ性が受け、再生数を伸ばしました。
また、クイズキャンペーンも同時開催し、プロモーションをあと押ししています。
※出典:ウェブ電通報|JALはなぜ縦型ショートドラマで成果を出せたのか? 1000万回再生の裏側
2. 配信アプリ内での課金
2つ目は、プラットフォームでの課金によって収益を上げるモデルです。最初の数話は無料で視聴できますが、続きを視聴するには1話ごとに少額の課金が必要になります。
ショートドラマは新しいプラットフォームが次々にリリースされており、特に以下のプラットフォームが人気を集めています。
BUMPでは、次のような作品が人気です。
『余命3ヶ月のサレ夫』
人気Webコミックを実写化した作品です。余命宣告を受けた主人公が、妻の不倫を知ったうえで、残りの人生をどう生きるかが描かれています。モデルでタレントのゆきぽよさんが出演していることでも話題になりました。
『愛の炎罪〜人気ママタレの裏の顔は不倫モンスターでした。〜』
BUMPで配信された縦型ショートドラマのなかで、初配信開始後1ヶ月時点の売上で歴代1位を記録しました。各SNSでの総再生数は1ヶ月で4,500万回を超え(※)、話題作となっています。
※出典:株式会社Mintoのプレスリリース|「愛の炎罪〜人気ママタレの裏の顔は不倫モンスターでした。〜」、BUMPの縦型ショートドラマで初速1ヶ月の歴代売上1位を記録
ショートドラマの制作にかかる費用相場
ショートドラマの制作にかかる費用は、数十万円〜千数百万円と幅広いです。共通していることは、テレビCMやテレビドラマよりは安価に収まる場合が多いことです。ショートドラマは安価かつ多くの人に届けられるため、コストパフォーマンスの良いプロモーション手段となっています。
ここでは、以下の3つの場合の費用相場を解説します。
- ショートドラマ制作会社に依頼する場合の費用
- フリーランスに依頼する場合の費用
- 生成AIで制作する場合の費用
ショートドラマを制作会社に依頼する場合の費用
ショートドラマを制作会社に依頼する場合の費用は、50万円前後〜1,000万円以上と幅があります。ショートドラマは比較的新しい市場のため、制作会社によって費用相場にばらつきがあるのが現状です。
ショートドラマ制作会社の公式サイトを確認すると、具体的な金額を公開していない会社が多いことが分かります。
注意点としては、低予算の制作会社はクオリティが低いことが多く、また予定通りに制作が進まない場合もあります。高クオリティの動画をスケジュール通りに納品してくれる制作会社を見極めましょう。
記事の最後におすすめの制作会社をご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
フリーランスに依頼する場合の費用
フリーランスに依頼する場合は、1話7万円程度から依頼が可能です。(※クラウドソーシング経由の場合)
しかし、信頼できる実績を公開しているクリエイターは多くありません。また、脚本のみ、動画編集のみ、出演のみなど、部分的に対応している場合が多く、企画から編集まで一貫して担えるフリーランスは少ないのが現状です。
ショートドラマの制作は、以下のように見えにくい作業が多く、業務は多岐に渡ります。
- 香盤表(細かいスケジュール表)の作成
- 技術スタッフや演者のキャスティング
- ロケーションの選定 など
複数のフリーランスに依頼する場合、タスクの抜け漏れが出てくるなど、制作がスムーズに進まない可能性があります。フリーランスに依頼する際は、依頼できる業務範囲をしっかりと確認しましょう。
生成AIで制作する場合の費用
Runway Gen-3などの生成AIを活用することで、無料〜月数千円の低予算でショートドラマを制作できます。しかし、クオリティは保証できません。イメージと違う動画が生成されるなど、修正に手間がかかる場合があります。
今後、技術の発展とともに生成AIでもショートドラマを問題なく制作できるようになる可能性もありますが、現段階ではビジネスシーンでの活用は難しいでしょう。
ショートドラマ制作会社を選ぶ5つのポイント
ショートドラマ制作会社を選ぶポイントを5つご紹介します。
- ショート“ドラマ”の制作実績があるか
- プロモーションorアプリ内課金型のどちらが得意か
- 料金設定は適切か
- イメージ通りにドラマを制作してくれそうか
- マーケティングの知識があるか
安さだけを基準に選ぶのではなく、さまざまな角度からしっかり検討しましょう。
1. ショート“ドラマ”の制作実績があるか
ショート動画やYouTubeの制作会社がショートドラマも作っているケースがあります。しかし、その場合はショート“ドラマ”に詳しいとは限りません。
ショート動画だけでなく、ショートドラマの制作実績があるかを確認しましょう。実績は公式サイトやニュース、プレスリリースなどから確認可能です。
できるだけショートドラマ特化型の制作会社を選び、クオリティの高いコンテンツを制作しましょう。
2. プロモーションorアプリ内課金型のどちらが得意か
企業のプロモーションとしてのドラマと、アプリ内課金型ドラマのどちらが得意な制作会社かをしっかり確認しましょう。ショートドラマ専門の制作会社のなかでも、両者の実績にばらつきが見られることがあります。
企業のプロモーションとしてのドラマとアプリ内課金型ドラマには、次のような違いがあります。
- 企業プロモーションとしてのドラマ:動画をバズらせる必要があるため、話題性やインパクトが求められる
- アプリ内課金型のドラマ:継続的に視聴してもらうため、シナリオや映像のクオリティが求められる
できれば両方の実績を持つ制作会社をおすすめします。理由は、映像のクオリティが高いうえに、バズるコンテンツ制作も得意なためです。
ショートドラマ市場が大きくなるにつれて、ユーザーが求めるクオリティも上がってくると予想されます。プロモーションとアプリ内課金型の両方の実績を持つ制作会社に依頼しましょう。
3. 料金設定は適切か
料金設定が適切かどうかも、制作会社を選ぶうえで重要なポイントです。ただし、料金設定が高すぎる場合だけでなく、低すぎる場合も要注意です。ショートドラマは時間こそ短いですが、制作にはある程度の費用がかかります。
企画や脚本、撮影、編集、演者など、すべてのクオリティを担保するには、一定の制作費が必要です。
10万円以下で制作できることを売りにした事業者もいますが、制作のクオリティが低い可能性があります。実績をよく確認しましょう。
4. イメージ通りにドラマを制作してくれそうか
イメージ通りのドラマを制作してくれそうか、過去の実績などを元に判断しましょう。制作会社に依頼しても、要望通りに制作してもらえないことがあります。ヒアリングや提案に不安な箇所はないか、見極めが必要です。
ショートドラマ市場は、まだ黎明期です。体制が整っていない制作会社やチームもあり、最悪の場合はプロジェクトが頓挫する可能性もあります。依頼先は慎重に決めましょう。
5. マーケティングの知識があるか
ショートドラマを企業が活用する場合は、マーケティングの知識がある制作会社を選びましょう。芸術や自己表現としての映像制作は上手でも、マーケティング視点で見るとクオリティが低いコンテンツもあります。
個人の制作物ならそれでも問題ありませんが、利益を出すためにドラマを制作するからには、ヒットしなければ意味がありません。
ヒアリングや提案の際、マーケティング視点でのアドバイスがあるかどうかは、制作会社を選ぶうえで重要な見極めポイントになります。
実績が多いショートドラマ制作会社8選
ここからは、実績が多いショートドラマ制作会社をご紹介します。
制作会社 | 特徴 |
---|---|
nowhere film株式会社 | ・課金型ドラマの実績が多い ・マーケティングの専門性が高い |
株式会社GOKKO | ・企業のプロモーションドラマが得意 ・多数の受賞歴あり |
株式会社NUTS FILM | ・縦型ショートドラマ制作に特化した会社 ・スピーディーな対応が強み |
株式会社B4B(シバケン) | ・実力派俳優が集う「芝居研究会」とタッグを組む ・俳優陣を巻き込んだプロモーション活動が得意 |
FILMOQ株式会社 | ・テレビCMやWebCMなどの映像作品を幅広く手がける ・企画やプロットは無料で提案可能 |
株式会社ビバップ(DRAMA IS) | ・各SNSの特徴に合わせたドラマ制作が得意 ・ストーリー性重視の作品が多い |
株式会社Minto | ・プラットフォームの運営まで担う ・知名度のある芸人やタレントが多数出演 |
合同会社こねこフィルム | ・マーケティングに強い ・Web広告やメディア運営など幅広いノウハウを持つ |
制作会社によって得意とするジャンルが異なります。実際の作品を確認しながら、相性の良い制作会社を見つけましょう。
nowhere film株式会社

nowhere film株式会社は、課金型ドラマの実績が多いショートドラマ特化の制作プロダクションです。ユーザーを引き込むストーリー性と映像のクオリティ、さらにマーケティングの専門性が高いことを強みとしています。また、50話以上の制作にも対応可能です。
【制作実績】
- Vigloo、BUMPなどショートドラマアプリ配信コンテンツ制作
- テレビ東京ショートドラマアカウント「ARIGATO Film」企画制作
- コメディ/ホラー/ヒューマン/恋愛などジャンルレスな制作が可能
ショートドラマ制作に関するご相談は、以下のボタンよりお気軽にお問い合わせください。
株式会社GOKKO

出典:株式会社GOKKO
株式会社GOKKOは、企業のプロモーションドラマが得意な制作会社です。「TikTok上半期トレンド大賞2024」や「ショードラアワード2024大賞&バズり賞」などの受賞経験もあり、高いクオリティの動画を制作しています。
過去には日テレ公式ショートドラマアカウント『毎日はにかむ僕たちは。』やNTTドコモの「ドコモ×青春」シリーズ、日本航空株式会社(JAL)の『旅する度』などの作品が話題になっています。総再生回数40億回、制作・投稿本数1,200本(2024年6月時点)と実績も豊富です。
株式会社NUTS FILM

出典:NUTS FILM
株式会社NUTS FILMは縦型ショートドラマ制作に特化した会社です。ビジュアルストーリーテリングや感情を揺さぶることに重点を置いた作品を多く手がけています。「TikTokショートフィルムコンテスト」のアドビ賞や、「TikTok TOHO Film Festival 2023」のチャレンジ賞などを受賞してきました。
放送事故や浮気の修羅場をイメージしたものなど、つい見てしまうキャッチーなテーマの作品を制作しています。通常の映像制作よりもスピーディーな対応が強みです。
株式会社B4B(シバケン)

出典:株式会社B4B
株式会社B4Bは、縦型ショートドラマスタジオ「シバケン」を運営している会社です。実力派俳優が集う「芝居研究会」と、映像業界のプロフェッショナルなクリエイター集団がタッグを組み、縦型ショートドラマ専門の制作チームを結成しました。
コメディやロマンス、ミステリーなどをテーマとした作品を多く手がけています。
『レンタル部下』は、第76回カンヌ国際映画祭の第2回「#TikTokShortFilm コンペティション」にて、最高位のグランプリを受賞しました。俳優陣を巻き込んだプロモーション活動が特徴的です。
FILMOQ株式会社

出典:FILMOQ株式会社
FILMOQ株式会社は、テレビCMやWebCM、ミュージックビデオなどの映像作品を幅広く手がけている映像制作会社です。企画やプロットを無料で制作してくれるため、気軽に問い合わせができます。
自治体向けにもサービスを提供しており、視聴者に向けて深いメッセージを伝えることを得意としています。
株式会社ビバップ(DRAMA IS)

株式会社ビバップは、縦型ショートドラマ制作サービス「DRAMA IS」を運営しています。「目に触れた人の感性を刺激する映像をつくる」をテーマに掲げており、各SNSの特徴に合わせたドラマづくりを得意としています。
ショートドラマ配信アプリ「Vigloo」では『僕が恋した吸血姫』、「DramaTik」では『FLASH BACK 〜失恋探偵、逆さまの恋〜』『マジで告る20分前』『心のまにまに』などのストーリー性のあるドラマを多数配信しています。
株式会社Minto

出典:株式会社Minto
株式会社Mintoは、課金型のショートドラマに特化した制作スタジオを運営しています。ヒット作となった『愛の炎罪〜人気ママタレの裏の顔は不倫モンスターでした。〜』のほか、複数の作品を国内外のプラットフォームにて配信中です。
また、吉本興業グループの株式会社FANYやNTTドコモ・スタジオ&ライブと共同で縦型ショートドラマプラットフォーム「FANY :D(ファニーディー)」を運営しています。
復讐や裏切り、どろどろとした恋愛のショートドラマを多数配信しており、吉本興業所属芸人やタレントが多数出演していることからも話題を集めています。
合同会社こねこフィルム

出典:合同会社こねこフィルム
合同会社こねこフィルムは、Webマーケティングとクリエイティブ制作のプロ集団です。マーケティングに強く、課題解決を見据えた具体的なプランニングや提案を強みとしています。
ショートドラマの制作に特化しているわけではなく、Web広告やメディア運営など幅広いノウハウを持つ企業です。
代表的な作品としては、「席奪う男」シリーズや「年齢確認」シリーズなどがあります。面白さと皮肉の効いた作品がSNS上で話題となり、独特の世界観が若い世代から人気を集めています。
実績豊富な制作会社に依頼してショートドラマビジネスを加速させよう
この記事では、縦型ショートドラマ制作費の相場や、実績の多いおすすめの制作会社を解説しました。
ショートドラマを企業が活用するには、映像の質だけでなくマーケティングの成果も求められます。そのため、マーケティング視点を持ったショートドラマ専門の制作会社に依頼するのがおすすめです。
nowhere film株式会社は、特に課金型ショートドラマの実績が多く、マーケティング視点を持った提案が可能です。以下のボタンより、ぜひお気軽にお問い合わせください。

酒井 大輝|nowhere film代表
ショートドラマ制作会社 nowhere film 代表。広告・エンタメ領域で多数の映像コンテンツを手がけ、企業の映像戦略やショートドラマ制作を支援。大手企業やスタートアップのブランディングに携わり、映像を活用したマーケティングを得意とする。シーシャバーやワインバーなど、場づくり事業も展開。