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TikTokで人気のショートドラマとは?話題の理由や成功事例を徹底解説

- 最終更新日:2025/05/19
- 公開日:2025/05/19
TikTokを中心に、短尺の動画コンテンツが広く視聴されるようになりました。なかでも、特に注目を集めているのが「ショートドラマ」です。
1〜3分ほどの短い映像でありながら、恋愛や友情、日常の葛藤を描いたストーリーが共感を呼び、コメントや拡散につながりやすい傾向があります。そのため、昨今では企業のプロモーションにも活用されはじめています。
しかし、「TikTokのショートドラマをプロモーションに生かしたい」と思っていても、何から手をつけて良いか分からない方もいるかもしれません。
そこで本記事では、TikTokにおけるショートドラマの特徴や人気の理由、企業による活用事例などを取り上げながら、その可能性を深掘りしていきます。マーケティング施策としてショートドラマの活用を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
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目次
TikTokで人気のショートドラマとは?
TikTokで人気のショートドラマとは、1話1〜3分程度で完結するドラマ形式のコンテンツです。一般的なショート動画とは異なり、短い尺のなかで起承転結を凝縮した物語を展開することが特徴です。
ストーリー性が高いため、視聴者の共感を生みやすく、SNSでのコメントやシェアによる拡散につながりやすい点も強みです。TikTokだけでなく、YouTube ショートやInstagramリールなど、さまざまなプラットフォームで人気を集めています。
TikTokでショートドラマが注目されている理由
ショートドラマは、なぜTikTokでこれほどまでに人気が広がっているのでしょうか。ここでは、以下の4つの観点からショートドラマが注目されている理由を解説します。
- ストーリーに感情移入できる
- 短尺でも最後まで見やすく設計されている
- コメント文化・共感文化にマッチしている
- ループ再生で何度も見たくなる
ストーリーに感情移入できる
TikTokに投稿されるショートドラマの多くは、日常生活で誰もが経験するようなテーマを扱っています。恋愛や友情、すれ違いといったストーリー展開は、視聴者が「自分ごと」として感じやすく、感情移入してもらえることが特徴です。
視聴者自身の体験と重なる内容であれば、「分かる」「自分も同じだった」などのコメントが集まりやすくなります。
さらに、視聴後にシェアや繰り返し再生されることで、TikTokのアルゴリズムが「人気のある動画」と判断します。その結果、おすすめに掲載されやすくなり、自然と視聴回数やエンゲージメントも伸びるようになるのです。
短尺でも最後まで見やすく設計されている
TikTokはスワイプ操作で次の動画に移る仕様のため、手を止めて映像を見てもらうには冒頭の「ツカミ」が重要です。
ショートドラマは短い時間のなかに起承転結が凝縮されており、飽きずに見られる工夫がされています。冒頭から興味を引く展開やセリフが入っているものも多く、「続きが気になって思わず手を止めて見てしまう」という流れを作りやすいのが強みです。
コメント文化・共感文化にマッチしている
TikTokでは、ユーザー同士が自由にコメントを投稿しあう文化があります。ショートドラマはそうした文化と親和性が高く、作品の感想や考察、続きの展開予想など、さまざまなリアクションが生まれやすいコンテンツです。
「主人公の気持ちが分かる」「自分はこう思う」などの声が寄せられている動画も多く、コメント欄が盛り上がりやすいのが特徴です。視聴者同士のやりとりが活発になれば、動画自体への注目度も上がり、さらに拡散されるという好循環が生まれます。
ループ再生で何度も見たくなる
TikTokの仕様として、動画は自動でループ再生されます。この仕組みをうまく活用しているのが、伏線回収や意味深なラストで終わるショートドラマです。
一度見ただけでは気付かないような細かい演出が散りばめられていると、視聴者が「もう一度見て確認したい」と思うきっかけにつながります。
例えば、冒頭で交わされた何気ない会話がラストシーンの伏線になっている場合や、あえて情報を出し切らない演出などが効果的です。「あのシーンってどういう意味?」という疑問から、視聴者が自発的に何度も再生することでアルゴリズムに評価され、おすすめにも載りやすくなります。
【成功事例】TikTokで人気のショートドラマ6選
ショートドラマは、新たなエンタメとして楽しまれているだけでなく、企業のPR手法としても活用されはじめています。通常の動画広告では伝わりにくいブランドの魅力や世界観を、ストーリーを通して自然に伝えられる点が強みです。
ここからは、実際にTikTokで人気のショートドラマを紹介します。
- PERSOL(パーソル)
- 洋服の青山
- NTTドコモ
- 三井住友カード
- カルビー
- 三菱UFJ銀行
PERSOL(パーソル)
人材サービスを展開するPERSOL(パーソル)は、就活や社会人生活をテーマにしたショートドラマをTikTokで展開。社会に出たばかりの若者が直面する葛藤や迷いを、セリフや演出にリアリティを持たせながら丁寧に描いています。
「就活」「社会人の葛藤」「キャリア選択」など、働くことに不安を抱える若年層の共感を呼ぶ内容が中心です。本作は大きな反響を呼び、TikTok上で大ヒット。コメント欄には視聴者の体験談が多数寄せられました。
洋服の青山
スーツ販売で知られる洋服の青山は、TikTokで人気を集めるショートドラマ『恋は青春より青し』とのコラボを実施しました。物語のなかに学生から社会人になる過程や、スーツを着る意味などが組み込まれ、商品がストーリーの一部として自然に溶け込んでいます。
「スーツ=堅苦しい」という印象を払拭すべく、若者が共感しやすい青春ストーリーを通してスーツの魅力を再発見させる構成が特徴的です。再生回数は1.6万回以上、500件を超える「いいね」がつくなど、イメージアップにも貢献しました。
NTTドコモ
国内大手の通信キャリアNTTドコモは、クリエイター集団「ごっこ倶楽部」とのコラボを実施。スマホをテーマにした青春ショートドラマを制作しました。
作品は2話構成で、クラス替えをきっかけに淡い恋心と友情のドラマが展開されます。物語のなかにスマホをさりげなく登場させ、人とのつながりや気持ちを届ける手段として印象づけています。
共感できるショートドラマとして反響を得た本作は、2話合計で1,500万回以上の再生回数を記録。TikTok以外のSNSでもシェアが拡大し、若年層に広くリーチできた成功事例です。
三井住友カード
クレジットカードを提供する三井住友カードは、映画『カメラを止めるな!』で知られる上田慎一郎監督とのコラボを展開。「タイパ」をテーマにしたショートドラマ『忙しすぎる人』を制作しました。
本作では、忙しく働く女性とその父親のストーリーが描かれており、感動の余韻が残る内容となっています。
物語のなかにスマホの決済シーンが自然に溶け込み、タッチ決済の便利さが伝わるように設計されている点が特徴です。ショートドラマを活用して金融サービスの固いイメージを払拭し、大きな反響を呼びました。
カルビー
スナック菓子メーカーのカルビーは、若い世代に向けたブランド訴求として「#あげりこ学園」シリーズをTikTokで展開しています。
「あげりこ」とは、感謝やお祝い、仲直りの印など、ちょっとした気持ちを伝えるために「じゃがりこ」をあげること。ショートドラマでは、青春時代の“あるある”をテーマに、「あげりこ」と絡めつつ、学校生活でのときめきや友情を軽快なテンポで描いています。
1話で再生回数が220万回を超えるものもあり、UGC(視聴者による関連投稿)も多く見られるなど、拡散力の高さが際立った事例です。
三菱UFJ銀行
メガバンクの三菱UFJ銀行は、社会課題解決に取り組む事業を支援する「MUFG北海道推しごとオーディション」を開催。その事業を紹介するための施策として、TIkTokショートドラマ「どうする?私」シリーズを制作しました。
本シリーズは女子大生が6人のイケメンから次々に呼び出され、「告白されるのでは?」と期待するシーンからスタート。しかし、告白ではなく男性から自治体の地域事業を紹介されるという予想外の展開が、笑いと意外性を生み出しています。
物語仕立てで自治体の事業を紹介することで、視聴者の興味を引きつける構成です。一見難しそうな内容でも、ストーリー形式で伝えることで興味を持ってもらいやすくなるという、ショートドラマならではの効果を発揮した事例です。
なお、以下の記事では、企業・自治体のショートドラマ活用事例とその成果を詳しく紹介しています。さまざまな事例を知って自社の施策に生かしたい方は、ぜひご覧ください。
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企業・自治体のショートドラマ活用事例20選!成功ポイントも解説
TikTokショートドラマを企業がマーケティングに活用するメリット
続いて、企業プロモーションとしてTikTokショートドラマを活用するメリットを3つ紹介します。
- 広告感を抑えながらプロモーションできる
- 商品の利用シーンを想像してもらいやすい
- テレビを見ない層にもリーチできる
広告感を抑えながらプロモーションできる
ショートドラマをマーケティングに活用する大きなメリットは、広告感を抑えながらも効果的なプロモーションができることです。
SNSやWebサイトで流れる動画広告は広告であることが分かりやすく、すぐにスキップしてしまう人も多いでしょう。
一方、ショートドラマでは、ストーリーを通じて自然に商品やブランドをアピールできます。過度な売り込み感を感じさせることなく、視聴者に商品への興味や好意を持ってもらいやすい点が魅力です。
商品の利用シーンを想像してもらいやすい
商品の利用シーンを視聴者に想像してもらいやすいことも、ショートドラマならではの強みです。登場人物が実際に商品を使っている姿を描くことで、使用時のイメージをリアルに伝えられます。
例えば、主人公が告白する勇気を出すためのアイテムとして商品を登場させるなど、物語上のキーアイテムとしてその価値を伝えると、より効果的です。購買行動への橋渡しとしても有効な手段となります。
テレビを見ない層にもリーチできる
TikTokのショートドラマであれば、テレビなどのマスメディアを見ない層にもリーチが可能です。
Z世代などの若年層を中心に、テレビ離れが進んでいるといわれています。こうした層に対しては、従来の広告手法だけではリーチが難しくなっています。
その点、TikTokは10代〜20代の利用率が高いことが特徴です。テレビを見ない層にもコンテンツを届けることができ、効果的なプロモーションが期待できます。
実際に日本テレビの調査では、地上波ドラマは1話平均のリーチ数が110.6万人なのに対し、ショートドラマは1話平均のZ世代リーチ数が175.5万人と、約1.5倍のリーチ力があるという結果が出ています。(※)
※出典:日本経済新聞|テレビCMよりTikTok Z世代に刺さる「見たくなる広告」
TikTokでショートドラマを成功させるポイント
TikTokでショートドラマを成功させるには、以下のようなポイントを意識しましょう。
- 話題になりやすいテーマの選定
- ループ再生を意識したストーリー設計
- 冒頭で引き付けて離脱を防止
- 拡散や継続視聴を意識した仕掛け
- 映像の質とマーケティングのバランス
話題になりやすいテーマの選定
TikTokでショートドラマを制作する際は、話題になりやすいテーマを選定するのがポイントです。
視聴者が共感できるテーマや驚きのある内容を選ぶことで、エンゲージメントの向上やシェアによる拡散が期待できます。TikTokの主なユーザーは若年層のため、若者の生活や気持ちとリンクするような内容だと高い反響を見込めるでしょう。
例えば、「恋人とのすれ違い」「友人関係」「就活の不安」といった等身大のテーマは自身の体験と重ねやすく、視聴者からのリアクションが期待できます。現実味がありつつも、感情を揺さぶるような内容を盛り込むと良いでしょう。
ループ再生を意識したストーリー設計
TikTokのショートドラマでは、ループ再生を意識したストーリー設計も重要です。TikTokは動画が自動で繰り返し再生される仕様が特徴的であり、この仕組みを活用しない手はありません。
例えば、「冒頭の何気ないシーンが重要な伏線だった」「最後の一言で前半のストーリーや言葉の意味が反転する」など、伏線回収や予想外の展開は視聴者の好奇心を刺激し、リピート再生につながるでしょう。
リピート再生によって視聴完了率や再生回数が上がれば、TikTok上のアルゴリズムでも有利に働きます。
冒頭で引き付けて離脱を防止
TikTokでは、ユーザーが「この動画はつまらなさそう」と判断した瞬間、スワイプひとつで離脱されてしまいます。そのため、いかに冒頭で視聴者の関心を引きつけ、最後まで離脱を防げるかが重要です。
インパクトのあるセリフやSE(効果音)、ビジュアルなどを駆使し、「続きが見たい」と思うきっかけを作りましょう。冒頭の0.5秒〜3秒程度で「ツカミ」の演出を入れるなど、思わず手を止めて見たくなるようにするのがポイントです。
拡散や継続視聴を意識した仕掛け
ストーリーの構成やテーマ選びだけでなく、拡散や継続視聴につながる仕掛けも取り入れましょう。
【拡散や継続視聴を意識した仕掛けの例】
・「#恋愛ショートドラマ」「#高校生あるある」などのタグ付けでシェア・拡散を狙う
・「次回へ続く」「前編・後編」などの構成で継続視聴を促す
・「結末を予想してみて」「あなたならどうする?」など、双方向のコミュニケーションを意識してエンゲージメントを高める
TikTokだけでなく他のチャネルと連携させたり、シェアを促すキャンペーン施策を実施したりするのも効果的です。
映像の質とマーケティングのバランス
ショートドラマを活用したプロモーションを成功させるには、作品の質とマーケティング要素のバランスが大切です。
ドラマ自体がバズっても、それだけでは企業のマーケティング施策として十分ではありません。目的はあくまでも、ショートドラマを通して商品やブランドの価値を伝えることにあります。
コンテンツとしてのおもしろさは保ちつつ、「伝えたい情報をどう入れ込むか」「視聴後にどのような行動を取ってもらいたいか」など、マーケティングの視点も取り入れるのがポイントです。
ショートドラマ制作を依頼する場合は、実績はもちろん、マーケティングにも長けた制作会社を選びましょう。
TikTokのショートドラマ制作は「nowhere film」へご相談を
TikTokのショートドラマについて解説しました。ショートドラマはTikTokにマッチしたコンテンツであり、急速に人気が高まっています。ストーリー形式の訴求は視聴者の興味や関心を引きやすいため、企業プロモーションへの活用もおすすめです。
しかし、企業がプロモーションのためにショートドラマを制作する場合は、ただ「バズる」だけでなく、マーケティングの成果に直結する設計が欠かせません。
「自社にショートドラマのノウハウがない」「マーケティング視点を意識してショートドラマを制作したい」という場合は、ぜひnowhere filmへご相談ください。

nowhere filmはショートドラマ特化の制作プロダクションです。TikTokなどのSNS向け縦型動画をはじめ、30話以上のアプリ課金型や横型対応の動画など、映像の質とマーケティング視点を両立させた作品づくりを行っています。
- 広告配信・アプリ配信 累計500話以上の制作実績
- コメディ・恋愛・ホラーなど多彩なジャンルに対応
- SNS・ショートドラマアプリなど配信先に応じた制作・企画が可能
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酒井 大輝|nowhere film代表
ショートドラマ制作会社 nowhere film 代表。広告・エンタメ領域で多数の映像コンテンツを手がけ、企業の映像戦略やショートドラマ制作を支援。大手企業やスタートアップのブランディングに携わり、映像を活用したマーケティングを得意とする。シーシャバーやワインバーなど、場づくり事業も展開。