Z世代マーケティング成功事例10選!心をつかむ施策のポイントも解説

Z世代マーケティング成功事例10選!心をつかむ施策のポイントも解説
  • 最終更新日:2025/12/11
  • 公開日:2025/12/11

多くの企業がZ世代へのアプローチに課題を抱えています。彼らの心を動かすには、従来の広告手法から脱却し、共感や体験を重視したマーケティング戦略を考えることが重要です。

本記事では、Z世代マーケティングの成功事例をまとめました。若い世代の消費行動を理解するポイントや、具体的なマーケティング施策のコツも紹介します。Z世代へのマーケティングにお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

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Z世代向けのマーケティングが有効な理由

マーケティングで成果を出すために、Z世代向けのアプローチが重要視されています

Z世代(ジェネレーションZ)とは、1990年代後半から2010年代前半に生まれた世代を指します。現在、Z世代は10代から20代を迎え、これからの経済や社会を支えていく層になりつつあります。

また、Z世代は幼少期からインターネットが身近にある、いわゆる“デジタルネイティブ”です。日頃からSNSやスマホを自在に使いこなし、発信力が高いことが特徴です。Z世代に選ばれる商品やブランドになることで、口コミやシェアを通じて幅広い層へと広がる波及効果も期待できます。

こういった背景からも、今後のマーケットをとらえるうえでZ世代は欠かせない存在といえるでしょう。

Z世代の消費行動を理解する3つのポイント

Z世代の購買意欲を高めるには、特有の行動原理を理解することがポイントです。ここでは、Z世代向けのマーケティング施策を考えるうえでベースとなる、Z世代ならではの特徴をまとめました。

  • タイパやコスパを重視する
  • 「推し活」の対象が商品やブランドにも広がる
  • 「作られたもの」ではないリアルな情報を求める

タイパやコスパを重視する

Z世代は、限られた時間とお金を効率的に使うことを好みます。動画を倍速で視聴したり、要点がまとめられたコンテンツを好んだりするのは、タイムパフォーマンス(タイパ)を意識しているためです。

また、消費行動においても「失敗したくない」という思いが強く、事前にSNSや口コミサイトで徹底的に情報をリサーチする慎重さを備えていることが特徴です。

こういった特徴から、Z世代に響くコンテンツを制作するには以下のようなポイントを意識すると良いでしょう。

  • 結論から先に伝える構成にする
  • 短時間で要点が分かる内容にする
  • 比較コンテンツや「○選」など一目で分かる情報にまとめる

「推し活」の対象が商品やブランドにも広がる

Z世代は、近年広まっている「推し活」の対象を、アイドルやキャラクターだけでなく、商品やブランドにも広げる傾向があります。自分の価値観やライフスタイルに合うブランドを“推し”として応援する文化が定着しつつあり、消費行動も「共感」や「愛着」を軸に変化していることが特徴です。

SNSでの発信やレビューを通して「推しを広めたい」という意識も強く、Z世代の心をとらえることができれば、自然な形で拡散される効果も期待できます。

「作られたもの」ではないリアルな情報を求める

Z世代は「作られたもの」ではないリアルな情報を求めていることも特徴です。

マーケティングにおいても、いかにも広告らしい演出より、実際に使った友人のレビューや、インフルエンサーによる“等身大の声”を信頼する傾向が見られます。

作り込まれたメッセージよりも実際の体験談や本音のレビューに共感し、リアルな情報を元に商品やサービスを選ぶケースが増えています。

Z世代向けのマーケティング成功事例10選

ここからは、Z世代を対象としたマーケティングの成功事例を紹介します。実際にZ世代の心をつかみ、成果を上げた企業の事例を幅広くまとめました。食品や化粧品など、身近な商材の事例もピックアップしているので、ぜひ参考にしてください。

  • Fleuri(フルリ)|毛穴で炎上!?クレンジングショートドラマ
  • カンロ|「マロッシュ」のTikTok配信
  • LIPS|AI合成音声を活用したTikTok広告
  • ロート製薬|公式VTuber「根羽清ココロ」の活用
  • 湖池屋|LINEミニゲーム『湖池屋FARM 大豊作!』
  • JR西日本|観光ポータルメディア「アオタビ」
  • アサヒビール|「スマドリ」で新たなお酒文化を創出
  • 京セラ|アニメプロジェクト
  • ギンビス|「たべっ子どうぶつ」を推し活に活用
  • 大塚製薬|青春ショートムービーの配信

Fleuri(フルリ)|nowhere film制作実績

スキンケアブランド「Fleuri(フルリ)」は、Z世代に人気のショートドラマを活用してブランドの世界観を表現しました。主演にはSNSで話題のインフルエンサーを起用し、ライブ配信での炎上や視聴者への謝罪シーンなど、Z世代に馴染み深いシチュエーションも登場しています。

作中では、フルリのスキンケアの魅力をストーリー形式で自然に演出。リアルで共感性の高い演技を通して、ブランドが伝えたい「素肌美」の表現に成功しました。

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事例紹介|Fleuri(フルリ)|メディカルコート株式会社様

カンロ|「マロッシュ」のTikTok配信

@yukaaa0721xx

マシュマロになるグミ!?😳🤍もちもちで美味しい😶🍎#マロッシュ #PR

♬ マロマロマロッシュ♪ – マロッシュ

カンロ株式会社は、Z世代をターゲットとした新商品「マロッシュ」の認知拡大を目的に、TikTokを活用したプロモーションを展開。複数のインフルエンサーによる投稿を軸に、キャッチーな楽曲や人気のダンスグループが監修した振付を採用しました。

思わず真似したくなるようなコンテンツに仕上げることで、UGC(ユーザー生成コンテンツ)が生まれやすい構成づくりに成功。さらに、XやInstagramなど他のチャネルも併用し、Z世代向けにデジタルでの接点を多く設けたことも特徴です。

LIPS|AI合成音声を活用したTikTok広告

AppBrewが運営するコスメ・美容の口コミアプリ「LIPS」は、TikTok広告にAI合成音声を導入しました。TikTokでAI合成音声を付けた紹介動画がトレンドとなっていたことから、あえて音声付きのUGC風映像を取り入れたことが特徴です。

広告特有の押し付けがましさを排除し、ユーザーのタイムラインに馴染むクリエイティブを制作。AIを活用することでスピーディーにPDCAを回せるようになり、制作コストも抑えられるようになりました。

運用を重ねた結果、CPI(アプリのインストール単価)が30%改善され、ユーザー獲得件数は当初の約5倍に増加しました。(※)

※出典:
MarkeZine|AI合成音声×TikTok広告でCPI30%改善 LIPSに学ぶ、継続利用ユーザーの新規獲得戦略
MarkeZine|【LIPS×D2C Rに学ぶ、TikTok広告の極意】ユーザー視点のクリエイティブで獲得件数を5倍に

ロート製薬|公式VTuber「根羽清ココロ」の活用

ロート製薬は、公式VTuber「根羽清ココロ」を通じた情報発信を展開。VTuberが「同社の社員」という設定で活動することで、企業への親近感を醸成しています。

万博会場での出展やバーチャル上での交流拠点となる「ロートバーチャルラボ」の設立など、デジタル空間での接点を増やしたことで認知を拡大。2025年12月時点でYouTubeの登録者は4.7万人と、多くのファンを獲得しています。

湖池屋|LINEミニゲーム『湖池屋FARM 大豊作!』

湖池屋は、LINE上で遊べる箱庭ゲーム『湖池屋FARM 大豊作!』を2023年にリリース。ユーザーはゲーム内で農場を発展させるミッションに取り組むことで、オンラインショップで使えるお得なクーポンを獲得できる仕組みです。

ゲーム要素を⾮ゲーム分野に応用する「ゲーミフィケーション」をマーケティングに取り入れ、ユーザーが楽しみながらブランドに触れる機会を創出しました。

リリース後、オンラインショップの月間アクティブユーザーは20%増加。さらに、公式LINEアカウントの友だち登録数も30%アップするなど、エンゲージメントの向上に成功しています。(※)

※出典:株式会社セガ エックスディー|ゲーミフィケーションを活用し、顧客ロイヤリティを向上する統合的ソリューション 「ロイヤリティ ブースター」を2025年6月10日より提供開始

JR西日本|観光ポータルメディア「アオタビ」

JR西日本が運営する「アオタビ」は、Z世代をターゲットに青春の旅を盛り上げるプロジェクトです。西日本エリア各地の観光スポットやJR西日本グループのサービスなどを、若者に分かりやすい切り口で紹介しています。

一方的な観光案内ではなく、アーティスト「Ado」とのコラボや卒業旅行をテーマにしたショートドラマなど、Z世代が興味を持ちやすいコンテンツを発信。若者の「旅に出たい」という潜在的な欲求を刺激しました。

「自分ごと」としてとらえられるリアルな旅の提案が、鉄道利用のきっかけづくりにつながっています。

アサヒビール|「スマドリ」で新たなお酒文化を創出

アサヒビールは「スマートドリンキング(スマドリ)」を掲げ、お酒を飲める人も飲めない人もともに楽しめる社会を目指すプロジェクトを展開しています。

同プロジェクトでは、MZ世代(ミレニアル・Z世代)を対象とした“飲み会に対するホンネ”調査や、Z世代を中心としたプロジェクトメンバーが商品を開発する「産学連携プロジェクト」を実施。

さらに、渋谷にオープンした「SUMADORI-BAR」では、アルコール度数を選べるオリジナルカクテルを提供するなど、さまざまな施策を展開しています。

2022年のプロジェクト発足以来、ノンアル・ローアル志向であるZ世代を中心に「スマドリ」の認知は急速に拡大。ブランドイメージの向上につながった成功事例です。

京セラ|アニメプロジェクト

大手電気機器メーカーとして知られる京セラは、オリジナルアニメを通じて若年層へのブランディングを強化しています。人気のアーティストや声優を起用し、クオリティの高い作品を制作しました。

作中では「誰かのため」をテーマに、若者の悩みや葛藤に寄り添うストーリーを発信。制作を重ねるにつれて反響が大きくなり、新卒採用への応募が1.4倍になるなど、若年層への認知拡大に成功しています。(※)

※出典:電通報|京セラのアニメプロジェクトから考える、 B2B企業が若者コミュニケーションに取り組む合理的な理由

ギンビス|「たべっ子どうぶつ」を推し活に活用

ロングセラー商品「たべっ子どうぶつ」を手がけるギンビスは、パッケージのキャラクターをグッズ化し、Z世代の“推し活”需要を取り込みました

カプセルトイや一番くじが発売されるとSNSで瞬く間に話題となり、2025年には大型の屋内イベント「たべっ子どうぶつLAND」もオープン。

お菓子の枠を超えたエンターテインメントとして商品やキャラクターを展開したことで、10代・20代の新たなファン獲得につながりました。2022年度の売上は2020年度の180%に到達するなど、大きな成果を挙げています。(※)

※出典:ダイヤモンド・オンライン|「たべっ子どうぶつ」異例のヒット支えた“推し活ビジネス”、ファンを敵に回した失敗例も…

大塚製薬|青春ショートムービーの配信

大塚製薬は、同社の人気商品「ポカリスエット」や「カロリーメイト」のプロモーションで、Z世代向けの動画コンテンツを多数制作しています。

2025年に公開されたWeb動画『今』篇は、部活に打ち込む高校生へのインタビューを元に作品を制作。悩みや本音をストーリーに落とし込み、若者が共感できる内容に仕上げています。

SNSでの再生回数も伸びており、同社のブランドメッセージを広く伝えることに成功しました。

Z世代の心をつかむマーケティング施策のポイント

ここからは、Z世代の心をつかむマーケティング施策のポイントを紹介します。

  • Z世代のなかで狙うターゲットを明確にする
  • 思わず“共有したくなる”コンテンツを制作する
  • ニーズに合ったインフルエンサーを活用する

Z世代のなかで狙うターゲットを明確にする

まず気をつけたいのが、Z世代のなかでも狙うターゲットを明確にすることです。「Z世代」という言葉は便利ですが、10代〜20代後半というと高校生から社会人まで幅広く、ライフステージもさまざまです。

さらに、現代では趣味嗜好も多様化しているため、全員に刺さるコンテンツを作ることは困難です。

マーケティング施策を企画する際は、「推し活に熱心な大学生」「美容に関心の高い社会人1年目」のように、ペルソナを具体的に設定しましょう。誰に向けたメッセージかをはっきりさせることでコンテンツの軸が定まり、ターゲット層に深く刺さるようになります。

思わず“共有したくなる”コンテンツを制作する

ユーザーが思わず“共有したくなる”ようなコンテンツを制作することもポイントです。

Z世代にとってSNSでのシェアは日常の一部であり、コミュニケーションの一環です。友人に教えたくなるような発見や、タイムラインに載せたくなる「エモい」映像など、ユーザーが自発的に拡散したくなるコンテンツづくりを意識しましょう。

UCGが発生することで、ブランドの拡大や購買促進などの効果が期待できます。

ニーズに合ったインフルエンサーを活用する

ニーズに合ったインフルエンサーを活用することも重要です。

単にフォロワー数が多いという理由だけでインフルエンサーを起用すると、かえって「広告らしさ」を感じさせてしまい、逆効果になる可能性もあります。ブランドの世界観と親和性が高く、普段から商材に関連する発信をしている人物を選ぶと共感を得やすいでしょう。

また、商品を渡して投稿してもらうだけでなく、企画段階から一緒に作り上げる共創型のコラボレーションもおすすめです。インフルエンサー自身の言葉で語られるメッセージは、Z世代からの信頼を得やすく、購買行動につながる可能性が高まります。

Z世代マーケティングには「ショートドラマ」がおすすめ

近年、Z世代へのアプローチとして特に注目されているのが「ショートドラマ」です。

ショートドラマとは、1〜3分程度でストーリーを展開する縦型の動画コンテンツです。スマホでの視聴に最適化されており、タイパを重視するZ世代の生活スタイルにもマッチしています。

実際にショートドラマアプリ「BUMP」を運営するemole株式会社によると、同アプリはZ世代である10~20代の女性を中心に利用されています。(※)

ショートドラマは、物語のなかに自然な形で商品を登場させられるため、企業のPR手法としても活用が広がっています。広告への抵抗感を下げながら、ブランドメッセージを感情に訴えかけることができるでしょう。

※出典:emole株式会社のプレスリリース|ショートドラマ配信アプリ「BUMP」Z世代女子を中心に大反響

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Z世代マーケティングならnowhere filmへご相談を

本記事では、Z世代向けのマーケティングについて解説しました。リアルな情報を求めるZ世代には、従来の一方的な広告ではなく、自然体で寄り添うアプローチをすることがポイントです。

Z世代の共感を得やすいマーケティング手法として、近年SNSを中心に人気の「ショートドラマ」も注目を集めています。自社のマーケティングにショートドラマを取り入れたい方は、ぜひnowhere filmにご相談ください。

nowhere filmは、ショートドラマに特化した制作プロダクションです。TikTokなどのSNS向け縦型動画をはじめ、30話以上のアプリ課金型や横型対応の動画など、映像の質とマーケティング視点を両立させた作品づくりを行っています。

  • 創業1年で20作品以上のショートドラマを制作
  • コメディ・恋愛・ホラーなど多彩なジャンルに対応
  • SNS・ショートドラマアプリなど配信先に応じた制作・企画が可能

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酒井 大輝|nowhere film代表

ショートドラマ制作会社 nowhere film 代表。広告・エンタメ領域で多数の映像コンテンツを手がけ、企業の映像戦略やショートドラマ制作を支援。大手企業やスタートアップのブランディングに携わり、映像を活用したマーケティングを得意とする。シーシャバーやワインバーなど、場づくり事業も展開。

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