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食品業界のショートドラマ事例10選!活用のメリットと成功ポイント
- 最終更新日:2025/12/11
- 公開日:2025/12/11
若年層を中心に人気を集めるショートドラマは、食品メーカーのプロモーションとしても広く活用されています。
そこで今回は、食品業界のショートドラマ事例を厳選してご紹介します。食品業界のPRにショートドラマを導入するメリットや、成功ポイントもあわせてまとめました。
本記事を読むことで、ショートドラマを自社で活かすためのポイントが分かるようになるはずです。興味のある方は、ぜひ参考にしてください。
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ショートドラマとは?
ショートドラマとは、1〜3分程度の短い時間で完結するストーリー仕立ての縦型動画のことをいいます。
もともと2019年頃から中国で流行しはじめ、日本でも2024年頃から急速に広まりました。
現在では、数千万回から数億回再生される作品も珍しくありません。2026年には、縦型ショートドラマの市場規模は国内で1,530億円規模に達すると予測されています。(※)
こういった背景から、昨今では食品業界をはじめ、企業のさまざまなPRにもショートドラマが活用されています。
※出典:emole株式会社のプレスリリース|ショートドラマアプリ「BUMP」が世界進出、100カ国・地域でアプリ提供・ドラマ配信を開始
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食品業界のPRにショートドラマを活用するメリット
食品業界のPRにショートドラマを活用するメリットは、以下の4点です。
- 広告感がなく最後まで視聴されやすい
- 共感型のストーリーで“食べてみたい”気持ちを引き出す
- Z世代やデジタルネイティブに届きやすい
- 拡散やUGCが生まれやすい
広告感がなく最後まで視聴されやすい
ショートドラマはストーリー仕立てで展開されるため、広告感がなく最後まで視聴されやすいことが特徴です。商品紹介を前面に押し出すCMや広告とは異なり、物語の流れのなかに自然な形で商品を登場させられます。
感情に寄り添う展開が続くことで作品への没入感が生まれ、ブランドや商品に対しても好意的な印象が残りやすいでしょう。
共感型のストーリーで“食べてみたい”気持ちを引き出す
共感型のストーリーで購買意欲を高められることも、ショートドラマならではのメリットです。特に食品は、ショートドラマと組み合わせやすいジャンルのひとつです。
温かいスープを飲んでほっと息をつくシーンや、友人同士の会話シーンにお菓子を登場させるなど、ストーリーに自然な形で商材を盛り込めます。さらに、音声や映像から「シズル感(食欲や購買意欲を刺激する表現)」がリアルに伝わるため、視聴者の“食べてみたい”気持ちを引き出せるでしょう。
Z世代やデジタルネイティブに届きやすい
ショートドラマはZ世代やデジタルネイティブにアプローチしやすいこともメリットです。TikTokをはじめとする縦型ショート動画は、若年層から特に支持されています。
株式会社OASIZの調査によると、直近6ヶ月で購買のきっかけとなった媒体として「TikTok」「Instagram Reels」「YouTube Shorts」など縦型動画SNSが上位を占めています。さらに、実際に購入されたジャンルでは食品・飲料が46.2%と高い割合を示しました。(※)
このことからも、食品はショートドラマと相性の良いジャンルであることがうかがえます。
※出典:株式会社OASIZのプレスリリース|【調査レポート】Z世代の「買う理由」は“共感できる縦型動画”– 企業の広告感ある投稿より「公式感を感じさせない動画」が購買を後押し –
拡散やUGCが生まれやすい
ショートドラマによるマーケティングでは、SNS上での拡散やUGC(ユーザーが生成したコンテンツ)が生まれやすいことも特徴です。
特に食品は、「作ってみた」「食べてみた」といった体験を誰かに共有したくなるジャンルです。ショートドラマを通して、作中に登場した料理を再現する投稿や、食べ比べを検証する投稿などが自然に発生しやすくなります。
UGCが拡散されることで、ブランドの認知やエンゲージメントの向上も期待できるでしょう。
食品業界のショートドラマ成功事例10選
ショートドラマは、実際に食品のプロモーションに多く活用されています。ここでは、食品業界におけるショートドラマの成功事例をまとめました。
- OFF COLAの創業ストーリー
- エバラ食品『エバラがつなぐ、2人の物語』
- 日本アクセス『推しアイス戦争~アイス部、爆誕!』
- デニーズ『Denny’s DAYs』
- モンマルシェ 野菜をMOTTO『君とMOTTOー姉と弟篇ー』
- 江崎グリコ ポッキー『Welcome Pocky #初めての友達』
- キッコーマン『もしも、この国にしょうゆがなかったら。』
- カルビー じゃがりこ『あげりこ学園』
- フジッコ株式会社『ココの恍惚コスパ飯』
- セブンプレミアム『チョコっと反抗期』
1. OFF COLAの創業ストーリー:nowhere film制作事例
都市とキャンプ文化を融合させたライフスタイルブランドとして注目を集めるCityCamp株式会社。焚き火を楽しめるコミュニティバーをメインに、クラフトコーラ「OFF COLA」の企画から販売までを手がけています。同社では、ブランドの背景にある想いや誕生までの歩みを伝える手法としてショートドラマを導入しました。
「OFF COLA」のコンセプトは、“なんもしないをしませんか”。動画では、忙しさに追われる日常から少し離れ、OFF COLAを片手にただ静かに過ごす時間を通じて、人と人の距離がゆるやかに縮まる様子が描かれています。
代表取締役社長の松池恭佑氏は、実際にショートドラマを配信してみて「感情に訴えかける力が全然違う」ことを実感したといいます。定量的な成果もさることながら定性的な効果が大きく、ブランドへの愛着や共感が高まりました。
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2. エバラ食品『エバラがつなぐ、2人の物語』
エバラ食品は2025年11月、ショートドラマ『エバラがつなぐ、2人の物語』を公開しました。男女2人の関係性の変化を描いた全4話の構成で、付き合う前から結婚生活に至るまでのライフステージごとに食卓シーンが登場。「なべしゃぶ」「黄金の味」「すき焼のたれ」「プチッと鍋」など、人気の商品をリアルに溶け込ませています。
食卓シーンに自然な形で商品を取り入れる演出により、実際の利用イメージが自然に広がる内容です。
3. 日本アクセス『推しアイス戦争~アイス部、爆誕!』
株式会社日本アクセスは、冷凍食品とアイスクリームの人気商品を決める総選挙企画「フローズンアワード2025」と連動させたショートドラマを制作。アイスをテーマにした30夜連続配信のショートドラマを通じて、同企画を盛り上げました。
ストーリーは、夏休み限定で誕生した「アイス部」を舞台に、高校生たちがそれぞれの”推しアイス”を発信して、「いいね」の数を競い合うという内容。作中には、人気のアイスや新商品が続々と登場します。
商品紹介だけで終わらせず、視聴者参加型の企画と連動させている点が特徴で、視聴者とブランドとの距離を縮める取り組みとなっています。
4. デニーズ『Denny’s DAYs』
ファミリーレストランのデニーズは、ショートドラマクリエイター集団「ごっこ倶楽部」と共同でオリジナル企画『Denny’s DAYs』を展開。若者3人の心情や人間関係を軸とした物語を全6話で配信しました。
作中ではデニーズを舞台に、登場人物たちが勉強や恋愛、人間関係など、それぞれの悩みと向き合いながら時間を過ごします。
シーンごとにお馴染みのメニューも登場し、日常に寄り添う場所としてのデニーズの存在価値を、ショートドラマで効果的に印象づけた事例です。
5. モンマルシェ 野菜をMOTTO『君とMOTTOー姉と弟篇ー』
「野菜をMOTTO」は、カップのまま電子レンジで1分温めるだけで食べられるスープ商品が人気のフードブランドです。同ブランドでは、「レンジで温めている”1分間”に楽しめる」として、ショートドラマ『君とMOTTOー姉と弟篇ー』を配信。
物語は弟と姉の日常を描いていますが、画面には姉の姿が映りません。視聴者が姉の視点となり、弟との会話や距離感を体験する構成が特徴です。
あえて商品を前面に押し出さず、ストーリーのなかに自然に溶け込ませることに成功しています。視聴後には温かな気持ちが残り、商品への親しみも高まりやすい設計です。
6. 江崎グリコ ポッキー『Welcome Pocky #初めての友達』
江崎グリコは、限定パッケージのポッキーを購入することで、スペシャルサイトからショートドラマ『Welcome Pocky #初めての友達』を視聴できるキャンペーンを実施しました。
楽曲にはアイナ・ジ・エンドの『はじめての友達』を起用し、音楽の世界観と重ね合わせたストーリー展開が特徴。スローガンである「Share happiness!」を軸に、春の新生活で一歩を踏み出す気持ちをポッキーが後押しする内容となっています。
7. キッコーマン『もしも、この国にしょうゆがなかったら。』
キッコーマンは、“しょうゆが消えた世界”を舞台にしたSF調の青春ショートドラマを公開しています。同作では、異変に混乱した主人公がしょうゆを探しまわり、しょうゆの味を取り戻すまでを描いた独特のストーリーが注目を集めました。
食事にまつわる思い出を集めた同企業サイトの「おいしい記憶」企画とも連動しており、ブランドのコンセプトや歴史にも触れられる構成です。
8. カルビー じゃがりこ『あげりこ学園』
カルビーは、じゃがりこを題材とした学園ドラマ形式のショートドラマ作品『あげりこ学園』を展開しました。高校生の日常を描いたリアルなストーリーが話題を呼び、総再生回数は400万回以上、いいね数は10万を突破しています。(2025年11月時点)
同作では学校生活を舞台に、友人関係や日常のやり取りで「じゃがりこ」をプレゼントする「あげりこ」文化を表現していることが特徴。若年層が「自分もやってみたい!」という気持ちを引き出すストーリー展開で、購買意欲や認知拡大にもつながる内容です。
9. フジッコ株式会社『ココの恍惚コスパ飯』
フジッコ株式会社は、一人暮らしの若者を主人公に据えたショートドラマ『ココの恍惚コスパ飯』を配信しました。
同作では、「一人暮らし×節約×アレンジ」をテーマに、フジッコの人気商品を使ったお手軽レシピを紹介。実家を出たばかりの主人公が自炊に奮闘する様子を、ユーモアたっぷりに描写しています。“ドラマ飯”としての再現性が高く、UGCが生まれやすい構成が特徴です。
10. セブンプレミアム『チョコっと反抗期』
『チョコっと反抗期』は、セブンプレミアムが「金の生チョコレート」のPRを目的に公開したショートドラマです。男子高校生と大人びた少女のユニークな関係性など、3人の主人公を軸に心温まるストーリーを描いています。
同作はZ世代を中心に話題を集め、ブランドをより身近に感じてもらうきっかけとなりました。商品プロモーションにエンタメ性をかけ合わせた、ショートドラマの好例です。
食品業界のショートドラマで成果を出すポイント
食品業界のショートドラマ制作で成果を出すには、以下のポイントを意識することが重要です。
- 「シズル感」を物語に組み込む
- 季節やイベントと連動させる
- UGCを誘発する設計を意識する
- マーケティングに強い制作会社に依頼する
「シズル感」を物語に組み込む
まずは、「シズル感」を自然な形で物語に組み込むことを意識しましょう。食品ジャンルのショートドラマでは、第一印象でいかに食欲を引き立てられるかがポイントです。
▼「シズル感」が伝わる表現の例
・湯気がふわりと立ちのぼる様子
・じゅわっと焼ける音
・パリッとした食感が伝わるカット
・とろける断面のアップ
上記のようなシーンをテンポ良く差し込むことで、視聴者の食欲を引き出せます。調理中の音や咀嚼音を活かした演出を加えるなど、ASMRのような音の活用もおすすめです。
季節やイベントと連動させる
食品ジャンルは、季節やイベントと連動させやすいジャンルのひとつです。
季節性のある演出を盛り込むことで、視聴者は実際に食べるシーンを想像しやすくなるでしょう。春は新生活や出会い、夏は涼しさや爽快感、冬は温もりといった情景が想起され、ショートドラマへの没入感や購買意欲を高められます。
また、クリスマスやハロウィン、お正月など、行事に合わせた演出も効果的です。実際にバレンタイン直前に配信されたセブンプレミアムの『チョコっと反抗期』では、チョコレートを題材にした心温まるストーリー展開で注目を集めました。
UGCを誘発する設計を意識する
メリットでも述べたように、食品ジャンルはUGCが生まれやすいことが特徴です。成果を出すには、企画段階からUGCを誘発する設計を意識することがポイントです。
ストーリーのなかに簡単なレシピや食べ方を登場させ、視聴者が「自分も試してみたい」と感じる流れをつくるとUGCの発生につながります。例えば、「ドラマに登場した鍋を再現する」「主人公と同じ食べ合わせを試す」といった投稿が生まれやすくなります。
また、ハッシュタグの設定もおすすめです。「#〇〇アレンジレシピ」「#ドラマ飯再現」など、企画として公式でハッシュタグを設定することで、投稿を誘発できます。
マーケティングに強い制作会社に依頼する
自社にショートドラマ制作のノウハウやリソースがない場合、専門の制作会社に依頼することがおすすめです。
ショートドラマは、映像として魅力があるだけでは十分とはいえません。成果につなげるには、届けたいターゲットやゴールを明確にしたうえで企画を立てる必要があります。
ショートドラマ制作を外注する際は、マーケティング戦略に強い制作会社に依頼しましょう。映像の質が高いことはもちろん、ターゲットや市場の特性を理解したうえで提案してくれる制作会社なら、ショートドラマによる高い成果が期待できます。
ショートドラマは食品業界のPRに効果的!
今回は、食品業界におけるショートドラマの活用事例を紹介しました。ショートドラマをPRに活用することで、実際に多くの企業が成果を上げています。
ショートドラマは、一本の作品で数百万回以上再生されるケースも多いマーケティング手法です。従来の広告ではアプローチできなかった層にも、自社商品の魅力を届けられる可能性があります。ぜひ、自社のマーケティングに取り入れてみてはいかがでしょうか。

nowhere filmは、ショートドラマに特化した制作プロダクションです。TikTokなどのSNS向け縦型動画をはじめ、30話以上のアプリ課金型や横型対応の動画など、映像の質とマーケティング視点を両立させた作品づくりを行っています。
- 創業1年で20作品以上のショートドラマを制作
- コメディ・恋愛・ホラーなど多彩なジャンルに対応
- SNS・ショートドラマアプリなど配信先に応じた制作・企画が可能
「ショートドラマ制作を検討している」「自社に合った作品や配信方法が知りたい」という方は、ぜひ以下のボタンよりお気軽にお問い合わせください。貴社の課題や要望を丁寧にヒアリングし、最適なアプローチをご提案します。
酒井 大輝|nowhere film代表
ショートドラマ制作会社 nowhere film 代表。広告・エンタメ領域で多数の映像コンテンツを手がけ、企業の映像戦略やショートドラマ制作を支援。大手企業やスタートアップのブランディングに携わり、映像を活用したマーケティングを得意とする。シーシャバーやワインバーなど、場づくり事業も展開。
